中国天津市の中心区・北辰で12日22時ごろ、連続する爆発音とともに火災が発生した。人民日報によると、アルコール原料の管理倉庫の火災で、死傷者は出ていないという。天津の浜海新区では2カ月前、大爆発で惨事が起きたばかり。住民らは爆発事故の再発に、不安の声を上げ、政府への不満を噴出させた。
地元メディアによると、爆発は500平方メートルの倉庫からアルコールが漏えいし、何らかの原因で引火したことによるもの。
人民ネットによると、翌2時半に鎮火。倉庫を管理していた会社は、無許可で個人所有の倉庫を賃借し、アルコール原料3000キロ、酢酸1000キロ、グリセリン800キロ、水酸化ナトリウム500キロなどを保管していたという。
現地住民がネットに撮影した動画や写真を公開した。爆発による閃光と、立ち上る火柱で、夜空がたびたび明るくなる様子が写っている。ネットには、不安の声が次々と上がった。「生きていられるだけマシ、天津は怖すぎる」「恐怖で夜は眠りにつけない」「もう悲劇は起きないで欲しい」
この度の事故現場の近くに住むというユーザ@氷封夕陽12は次のように述べた。「また爆発か。毎日(大爆発にならないかと)びくびくして過ごしている。前回の事故は未解決のままうやむやになり、2カ月がすぎだ。政府はこのことを重く見てほしい」
ユーザ@ハ丁佳琪は事故再発を厳しく指摘した。「前回の爆発では、みな災害や被害状況、消防の活動がどうだったかに関心があるのに、テレビは被害者救済と後処理のことばかり報じて、事故原因への関心を削ごうとした。前回の爆発を教訓にして、事故を未然に防止するものだが、未解決のまま、ごまかされた。中央政府、天津の高官、(危険物)管理者はまだ認識していないのか。これは人災だ」
環境保護当局によると、周辺の空気中に危険物質は検出されず、安全基準内だという。しかし、この調査にも懐疑的なコメントが相次いだ。「人々の料理や車の排気ガス規制など取り締まるのに、こんな大爆発が起きても正常値だって? 空気を清浄にする薬でも爆発したというのか」
天津浜海新区の国際物流センターでは2カ月前、化学物質が管理された倉庫で大爆発が発生。政府の発表によれば、少なくとも165人が死亡した。この事故による経済損失は700億元に達すると推計されている。
(翻訳編集・佐渡 道世)
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