江沢民一族に関する不利な情報が増えている。大紀元本部に寄せられた情報によると、江沢民氏の長男江綿恒氏は上海市郊外の秘密の場所に拘束され、当局の取り調べを受けている、また、習近平陣営はすでに江一族の巨額汚職の実態を把握したという。
上海市検察当局に近い同消息筋の話では、江綿恒氏に対する取り調べのテーマは本人と一族の私有財産の開示。すでに把握している一族の違法所得は「中国全人口の数年間の生活費に相当するほどの巨額だ」という。
父親江沢民元国家主席の権力により、90年代末から中国電信業界を掌握し莫大な富を築いたとされる江綿恒氏には「電信大王」「天下第一貪」というあだ名が国民の間ではやっている。一昨年から、腐敗の撲滅を担う中央巡視チームがその地盤となる国営通信大手各社などを査察してきた。江綿恒氏の腹心といわれている上海市元副市長の艾宝俊、上海市自由貿易区の元副主任の戴海波、国有通信大手「中国電信」の元会長常小平などはあいつぎ、汚職容疑で解任され調査を受けている。
こうしたなか、ここ数カ月間、江沢民一族に関する不利な情報が増えている。上海在住の人権派弁護士鄧恩寵氏が大紀元本部の取材で確かな内部情報として「江沢民父子は監視下に置かれている」、また、北京在住の中国軍部の元高官辛子陵氏は在米の対中国人向け短波放送局「希望の声」に対し、「当局による江綿恒氏の汚職調査は一段落した」とそれぞれ話した。香港政論誌「争鳴」6月号は、中規委は5月上旬に江綿恒氏を事情聴取し、海外にある私有財産と経営する企業の説明をもとめていると報じた。
在米中国問題専門家の夏小強氏は「これらの情報は習陣営が意図的に流した可能性は十分にあり、信憑性は高い」と指摘した。
江沢民一族の今後はどうなるのか。中国の政治情勢に詳しい専門家は「習陣営は絶対に容赦しない方針を示している」と指摘した。根拠の一つは、中規委機関紙が報道した習氏と腐敗撲滅運動を率いている共産党中規委のトップ王岐山氏の最近の内部発言「反腐敗の戦いの情勢は依然として非常に厳しく、収束するまではまだ程遠く最後まで敵を追い詰めるしかない」
国営新華社通信のニュースサイト「新華網」が5月31日に転載した「王岐山が山を叩いてトラ(汚職高官)を威喝、もっと大きく布陣する」という見出しのブログ記事は、一部のトラはすでに王氏に捕らえられたが、まだ公表の時期ではないと意味深なことを綴った。
(翻訳編集・叶子)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。