離脱ならポンド急落、24日世界金融市場が波乱に=ジョージ・ソロス氏

2016/06/22
更新: 2016/06/22

世界的著名投資家ジョージ・ソロス氏はこのほど、英紙「ガーディアン」に対して、6月23日に行われるイギリスEU離脱をめぐる国民投票についてコメントを寄せた。

ソロス氏は、イギリスがEUから離脱すれば、イギリス経済の先行き不透明感からイギリス通貨のポンドを売ってドル買いする注文が殺到し、国際為替市場においてポンドは、対ドルで少なくとも15%、場合によっては25~30%下落するとの見解を示した。

また、「ポンドの急落は、イギリスを含む世界金融市場、投資セクタ―、物価と雇用市場にとてつもない大きな打撃を与える」、「EU離脱が決まれば、イギリスの一部の人だけがその恩恵を受けられるが、大多数の国民にとっては今後収入が減るという結果をもたらす」との考えを示した。

一方、日本への影響について市場関係者はイギリスがEUからの離脱を決めれば、リスク回避を目的で安全資産とされる日本を買う動きが加速化するとみられ、対ドルで円高が一段と進み、現在の1ドル=104円から1ドル=100円台に一気に進み、状況によっては100円台を割り、90円後半になる可能性があるとみている。

急激な円高は日本の輸出関連企業の収益に大きな打撃を与えるため、株式市場では輸出関連株価が大幅に下落すると予測され、その影響で主要株価指数である日経平均株価は1万5000円台を割るなど、全面的な株安の展開となる可能性が高いとされる。

ソロス氏は、世界の投資家にとって、24日は世界金融市場が波乱に陥るブラックフライデーとなるかもしれないと警告した。

(翻訳編集・張哲)