9月4日に行われた香港立法会(議会)選挙は5日早朝にすべての開票作業を終え、民主派は全議席70のうちの29を獲得した。民主派の議席数が全体の3分の1を超えたため、今後行政長官選挙改革案など中国当局の意向に沿い、当局に有利な重要議案の立法に対する否決権を確保することができた。今回の選挙結果は中国共産党による言論の自由、高度な自治への過剰干渉に反発する香港市民の民意を現した。
当選した民主派議員のうちの6人は香港の自決権を主張する「民主自決派」の3人と、中国大陸と香港の融合を疑問視する反中「本土派」の3人だ。いずれも20~30代の若い世代だ。その中で、初当選を果たした23歳の羅冠聡氏は、2014年行政長官選挙の民主化を求めた学生運動「雨傘運動」のリーダーの1人で、最年少の議員になったことから、香港の民意が若い世代に託したいとの思いを反映した。
同選挙には約220万の有権者が投票し、投票率は58%。1991年香港立法会直接選挙開始以降、または1997年中国返還後の最高記録で、選挙に対する香港市民の関心の高さを示した。
「雨傘運動」後、多くの香港市民は、特に若い世代が中国共産党政権の過度な干渉で、自由と香港の高度な自治が保障できなくなることを懸念するようになった。選挙結果を受け、親中派とされる現行政区長官の梁振英氏は来年3月以降再任されるかどうか、今後どのような影響が出るかを注目したい。
(翻訳編集・張哲)
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