一帯一路 中韓関係

中国、韓国観光やKポップの規制緩和 THAAD報復措置が徐々に解除

2017/05/18
更新: 2017/05/18

韓国文在寅(ムン・ジェイン) 新政府の発足後、習近平中国国家主席が文大統領就任の直後に電話会談をしたことに続き、15日には韓国から政府代表団が「一帯一路」サミットに公式出席するなど、THAAD(サード・高高度ミサイル防衛システム)配置による中韓間の緊張が徐々に緩和されつつある。

韓国の文化、観光、流通業界では、中国のTHAAD報復措置が解除され、中国とのビジネスの正常化が少しずつ見られている。

韓国文化・コンテンツを制限する「限韓令」が緩和されている。中国の3大音源サイトで韓国Mnetと連携しているテンセント(腾讯)の「QQミュージック」は、韓国のK-POPチャートのサービスを15日から再開。QQミュージックは今年3月、中国のTHAAD配備による報復で、K-POPチャートのみサービスを停止していた。

THAAD敷地提供によって最も損を被った韓国ロッテグループ系列のロッテマートは今月16日から、中国の公式ホームページが復旧した。ロッテマートは今年3月から中国内の99カ所の店舗のうち77カ所が「消防点検」で休業、13カ所は独自休業となり、事実上の営業停止状態に陥っていた。

ロッテの関係者は「最近、中韓関係改善の雰囲気に期待をかけているが、まだロッテ営業停止措置は続いている」「毎日損失が発生しているため、一日も早く事態が解決されることを望む」と述べた。

3月15日、中国がTHAAD配置に反発して韓国への団体旅行を禁止した(禁韓令)以降、当局の制裁が緩和され、中国内一部の旅行代理店は韓国観光商品を出し始めた。聯合ニュースによると、中国最大の通販企業のアリババが運営するオンラインモール「淘寶」は、先月25日からアリババのオンライン旅行代理店アリトリップ(Alitrip)の韓国旅行観光商品を30以上、一挙に載せた。

同紙によると、韓国旅行商品の掲載について中国当局は特に反応を示さなかった。アリトリップ側は今後も慎重に販売を増やしていくと伝えられている。

反韓感情を助長していた中国メディアの韓国非難も減った。中国現地ウェイボ(微博・中国版ツイッター)などのSNSを中心に広がった韓国を誹謗中傷する内容のコメントも、現在は落ち着いている。

(翻訳編集・齊潤)