米朝間の緊張高まる、米戦略爆撃機が朝鮮半島上空を飛行

2017/10/11
更新: 2017/10/11

[ソウル 11日 ロイター] –

[ソウル/ワシントン 11日 ロイター] – 米国と北朝鮮の間で緊張が高まっている。米軍は10日夜、戦略爆撃機2機を朝鮮半島上空で飛行させ、軍事力を誇示。また、トランプ米大統領は国防幹部らと面会し、北朝鮮の脅威への対応策について協議した。

韓国軍は11日、グアムの基地を飛び立った米空軍の超音速戦略爆撃機「B─1Bランサー」2機には、韓国軍のF─15K戦闘機2機が護衛についたと発表。B─1Bランサー2機は韓国の領空に入った後、韓国の東方沖で空対地ミサイル演習を実施した。

これとは別に、米軍は声明で、日本の戦闘機も演習に参加したと発表。B─1Bランサーが日韓の戦闘機と合同で夜間演習を行ったのは初めて。

韓国と米国の政府当局者は、10日の朝鮮労働党創建72年の記念日を控え、北朝鮮が一段の挑発行為に出るのではないかと警戒を強めていた。

ホワイトハウスによると、トランプ大統領は10日、国家安全保障チームの会合を開き、北朝鮮からの攻撃に対抗するため、あるいは北朝鮮が米国や同盟国を核兵器で脅迫するのを防ぐために取り得る選択肢について国防幹部らと協議した。

会合にはマティス国防長官、米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長も出席した。

また、韓国の聨合ニュースは10日、同国与党議員の話として、北朝鮮のハッカーが昨年9月のサイバー攻撃で、最新の米韓戦時作戦計画などを含む大量の軍事機密文書を不正入手した可能性があると伝えた。

聨合ニュースによると、共に民主党の議員は国防当局者から得た情報として、235ギガバイトの軍事文書が国防統合データセンター(DIDC)から流出したと話した。

国防省の調査チームは5月、北朝鮮によるハッキングがあったと発表したものの、どのような情報が窃取されたのかは明らかにしなかった。

北朝鮮の主要な同盟国・貿易相手国である中国はこれまで、米国と北朝鮮に対し、自制を促すほか、交渉のテーブルにつくよう求めている。

中国の有力紙である環球時報は10日遅く、「戦争は朝鮮半島と周辺地域にとって悪夢であり、われわれは北朝鮮と米国に対し、好戦的な行動をやめ、平和的な解決策を真剣に考えるよう強く求める」とする論説記事を出した。

*内容を追加して編集しました。

Reuters