[ウェリントン 31日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)のパーカー貿易・輸出成長相は31日、労働党政権が公約した外国人の中古住宅購入禁止措置が環太平洋連携協定(TPP)の規定に反する問題を巡り、TPPの大幅修正を求めるには遅過ぎる可能性があるとの見方を示した。
TPP参加11カ国は来週ベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて大筋合意を目指している。
パーカー貿易相はラジオ・ニュージーランドで、交渉が最終段階にあることを踏まえれば全ての修正を行うことはできない、というのが各国担当者の主張だと述べた。
その上で、修正が全くできないということではなく、TPP外の枠組みを通じて解決できる可能性もあるとした。
貿易相の発言は、国内法の修正によってTPPの規定を迂回(うかい)する案を示唆している。同相は前日にもこの選択肢の可能性に言及していた。
パーカー氏はさらに、外国人の中古住宅購入を禁止する「枠組み」の詳細を週内に明らかにすると述べた。
専門家によると、外資を規制する国内法に住宅に関する条項を盛り込むことが可能だという。
パーカー貿易相は、TPPから離脱する用意があるかとの質問に対しては、答えれば交渉で不利になるとして、回答を控えた。その上で「われわれは貿易協定の交渉に長けている。こうした問題の解決に取り組むことがニュージーランドにとって最善の利益だと考える」と述べた。
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