[マニラ 13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、フィリピンのドゥテルテ大統領とは「偉大な関係」にあると述べた。両大統領はアジア関連首脳会議の合間に会談した。
多くの死者を出しているフィリピンの麻薬撲滅戦争を巡り、ドゥテルテ大統領に対して厳しい態度で臨むよう、人権団体がトランプ大統領に圧力をかける中、両大統領の会談は注目を集めていた。
会談が行われた部屋への入室が認められた記者によると、ドゥテルテ大統領は冒頭で「フィリピンは米国の同盟国だ。重要な同盟国だ」と述べた。
これに対しトランプ大統領は「われわれは素晴らしい関係を築いている。非常にうまくいっている。東南アジア諸国連合(ASEAN)会議も(ドゥテルテ)大統領によって見事に進められている」と応じた。
記者がトランプ大統領に、会談で人権問題を取り上げるかと質問すると、ドゥテルテ大統領が「これは報道声明ではない。二国間会談だ」と答えた。
フィリピン政府の報道官は会談後、人権問題は取り上げられなかったと述べた。
報道官は記者会見で、ドゥテルテ大統領はトランプ大統領に違法薬物対策について詳細に説明し、トランプ大統領はそうした取り組みを評価しているようだったと述べた。
また、両首脳の関係について「暖かく、フレンドリーで、率直な」関係だと説明し、オバマ前米大統領に関して同じような感情を共有したと明らかにした。
一方、ASEAN会議では、ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャの問題について議論され、ミャンマーからの反応があったと明らかにした。
ホワイトハウスのサンダース報道官は両首脳の会談について「イスラム国や違法薬物、貿易を中心に話し合った。人権問題はフィリピンの違法薬物との戦いに関する文脈で簡単に言及があった」と明らかにした。
ドゥテルテ大統領は先週、トランプ大統領が首脳会談で人権問題を提起してきた場合、「構わないでくれ」と伝える意向だと明らかにしていた。
トランプ大統領はドゥテルテ大統領との電話会談で「薬物犯罪の問題で素晴らしい仕事をしている」としてドゥテルテ氏を評価していたことが5月に明るみになり、批判を受けた経緯がある。
*内容を追加しました。
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