[ワシントン 30日 ロイター] – 米国は世界貿易機関(WTO)に対し、中国を「市場経済国」として認定することに反対すると正式に通知した。支持されれば、米国は中国製品に対する高い反ダンピング(不当廉売)関税を維持できる。
市場経済国の地位確立に取り組んできた中国への対立姿勢を鮮明にしたことで、両国間の緊張が高まる可能性がある。
米国と欧州連合(EU)は、中国政府の補助金乱用などを問題視しており、認定に反対している。
マルパス米財務次官(国際問題担当)は30日、ニューヨークでのイベントで「われわれは、中国の経済自由化が政府の役割拡大に伴って減速、あるいは逆行しているとみられることを懸念している」と発言。
「国有企業は厳しい予算の制約に直面しておらず、中国の産業政策は海外企業にとってますます問題になっている。大規模な輸出信用が非経済的な手段で流入し、市場をゆがめている」と指摘した。
商務省は「中国の制度的構造とその構造を通じた政府・共産党による統制から大きなゆがみが生じており、商務省は米国の反ダンピング法の目的上、中国が非市場経済国にとどまると判断する」としている。
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