[ロンドン(加オンタリオ州) 12日 ロイター] – カナダのフリーランド外相は12日、トランプ米大統領が北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の期限を、これまで予定していた3月末から延長する可能性を示したことについて、歓迎の意を表明した。
トランプ氏は米国の大幅変更案が受け入れられなければNAFTAを離脱すると繰り返し述べてきたが、11日に米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙とのインタビューで、7月のメキシコ大統領選前に「多くのことを交渉するのは難しいものだ」と語り、「若干柔軟」に対応する可能性を示した。
フリーランド氏はこれに関し、「大統領の意見は非常に賢明だった。当事者全員がメキシコの選挙に留意していると思う」と語った。
「形式的な期限を設定する必要はないというのがカナダのこれまでの立場だ。(トランプ)大統領は非常に建設的な提案を行った」と評した。
カナダとメキシコは、米国による協定の大幅な変更提案に反発してきたが、姿勢を軟化させる兆しもある。
ロイターは10日にカナダ政府筋の話として、カナダはトランプ大統領がまもなくNAFTA離脱方針を表明するとの確信を強めていると報道。カナダとメキシコの通貨が下落するなど影響が広がった。
カナダのトルドー首相は報道を受けて記者団に、NAFTA再交渉で3カ国が合意に至ると楽観視していると述べるとともに、「どのような合意でも受け入れるわけではない」との立場をあらためて示した。
協議の内容に詳しいカナダの関係筋は、当局者らは数週間前から非公式に、年内の再交渉を延長する可能性を話し合ってきたと明かしたが、決定はないと強調した。
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