[東京 7日 ロイター] – 安倍晋三首相と来日中のペンス米副大統領は7日午後に会談した。核・弾道ミサイル開発を進める北朝鮮への対応を中心に議論する見通しで、ペンス氏は冒頭、朝鮮半島の非核化に向け、日韓をはじめとした同盟国と協力する方針を改めて表明した。
<「北の挑発に終止符」>
ペンス副大統領は9日から韓国で始まる平昌冬季五輪の開会式に出席する前に、日本に立ち寄った。北朝鮮が五輪参加を機に揺さぶりを掛ける中、両者は会談で圧力の継続と、韓国を合わせた3カ国の緊密な連携を確認する見通しだ。両者は会談終了後にそろって会見する。
ペンス氏は会談の冒頭、「日本、韓国、地域の他の同盟国と協力しながら、世界の目的である朝鮮半島の非核化に強く対応したい」と発言。「北朝鮮の挑発に終止符を打ち、脅威をなくす」と述べた。
安倍首相は「日米同盟の強固な絆によって、北朝鮮問題をはじめ、さまざまな課題に対応していきたい」と語った。
ペンス氏は安倍首相との会談に先立ち、東京・市ヶ谷の防衛省に配備中の迎撃ミサイル「PAC3」を視察した。日本への出発前にはミサイル防衛システムを配備するアラスカ州の米軍基地にも立ち寄っており、北の弾道ミサイルに対し、日米が万全の態勢を敷いていることをアピールした。
<焦点は韓国での米朝会談>
ペンス副大統領は8日に韓国へ向かう。一方、冬季五輪に参加する北朝鮮は、韓国に金永南・最高人民会議常任委員長を団長とする代表団を派遣する。1953年の朝鮮戦争休戦以降、最高位の北朝鮮高官の韓国訪問となる。現地でペンス副大統領と金常任委員長の、米朝ナンバー2同士の会談や接触が実現するかどうかが焦点だ。
ペンス氏は日本へ出発する前、記者団に「誰が来ようと、私のメッセージは同じだ。北朝鮮は核開発計画と弾道ミサイルの野望を捨てなければならない」と話した。
ホワイトハウス当局者は「ペンス副大統領が、北朝鮮側との面会を求めることは確実にない」としている。
*内容を追加しました。
(久保信博)
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