[北京 27日 ロイター] – 3月に開かれる中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、外交関係の高官人事が正式決定される見通しだ。複数の関係筋によると、通商問題で対中姿勢を強めるトランプ米政権に対応する布陣となりそうだ。
外国の外交官を含む複数の関係筋がロイターに明らかにしたところによると、習近平国家主席の盟友として反腐敗運動を指揮した王岐山氏が国家副主席として対米関係を仕切る見通し。王岐山氏は副首相時代に経済対話で米国と交渉した経験がある。
王毅外相は外相ポストを維持したまま楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)の後任となる見込み。楊氏は外交問題を担当する副首相、もしくは全人代副委員長に就任する可能性がある。
王毅氏が2つのポストを兼ねるのは異例ではあるものの、前例がないわけではなく、たとえば、常万全国防相も現在、国務委員を兼ねている。
別の可能性としては、習氏に近い宋濤・共産党対外連絡部長が王毅外相の後任に取り沙汰されている。
中国の外交当局者の序列としては王岐山氏、楊潔チ氏、王毅氏の順となる見通し。関係筋の1人は「中国外交の3トップとなり、米国にらみとなる」と述べた。
関係筋は、高官人事はいずれも最終的に変更される可能性もあると指摘した。
中国共産党で人事をつかさどる党組織部、および国務院(政府)新聞弁公室からはいずれもコメントを得られなかった。
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