[ワシントン/モスクワ 20日 ロイター] – トランプ米大統領は20日、18日投開票されたロシア大統領選で再選を決めたプーチン大統領に祝辞を送り、軍拡競争のほか、北朝鮮やシリア、ウクライナ問題を巡り近く会談する可能性などについて協議したことを明らかにした。
トランプ大統領はサウジアラビアのムハンマド皇太子との会談後記者団に対し、「プーチン大統領に選挙での勝利について祝意を述べた」と語った。さらに「さほど遠くない将来に会談し、軍拡競争などについて話し合う可能性についても協議した」ことを明らかにした。
ホワイトハウスはその後、米ロ首脳会談を巡る具体的な計画はないと説明した。
トランプ大統領は軍拡競争について「いかなるものの、われわれの軍備水準に迫ることは決して容認しない」と言明した。
ホワイトハウスは声明で、両首脳はこの日の会談で「朝鮮半島非核化の重要性について強調した」ことを明らかにし、「二国間関係について協議したほか、相互の国家安全保障の優先事項や課題に関する対話を継続していく決意を確認した」とした。
米政府は前週、ロシアが2016年の米大統領選挙に介入したほか、サイバー攻撃に加担した疑いがあるとし、情報機関であるロシア連邦保安局(FSB)とロシア軍参謀本部情報総局(GRU)を含む5団体および19人の個人を対象に制裁措置を導入すると発表している。
マケイン上院議員(共和党)は、トランプ大統領がプーチン大統領に祝意を伝えたことを批判。「不正選挙で勝利した独裁者を歓迎していては、米国の大統領は自由主義を主導できない」とし、「トランプ大統領はプーチン氏に祝意を伝えることによって、国の将来を決める自由と公正な選挙に参加する権利を奪われたロシア国民を侮辱した」と語った。
また、ロシアのペスコフ大統領報道官は同国の通信社に対し、この日の会談では、英国内で今月初めに発生したロシアの元情報機関員の暗殺未遂事件は議題に上らなかったことを明らかにした。
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