[東京 17日 ロイター] – 世耕弘成経済産業相は17日、閣議後の会見で、16日に都内で行われた日中ハイレベル経済対話において、知的財産権保護が実効的かつ内外無差別に行われるよう中国側に求めたことを明らかにした。
これに対し、中国側からは、4月10日の「博鰲(ボアオ)・アジアフォーラム」において知財保護に関して措置を発表したところであり、実行に向けて努力していくとの発言があったという。同相は「日本としては、中国のこうした取り組みをしっかりと注視し、引き続き必要があれば対応を考えていく」と述べた。
これに関連して同相は、知的財産権保護の強化や実効的なエンフォースメントの確保は非常に重要と指摘。かねてから中国の模倣品・海賊版などの不正商品、本来特許や商標を出願する権利のない人が出願して権利を取得してしまう「冒認出願」、特許、ノウハウなどの技術ライセンスに関わる内外差別的取り扱いなどを日本は問題視してきたと語った。
同日行われる日米首脳会談でどのような経済問題が協議されるかとの質問に、同相は現段階で具体的な内容について話すことは控えるとしながら、「日本の鉄鋼・アルミ製品は高品質で代替不可能なものが多く、米国の産業、雇用にも多大に貢献しているという点も踏まえながら、今後ともしっかり対応していきたい」と述べた。
柏崎刈羽原発の再稼働に慎重姿勢を示していた新潟県の米山隆一知事が女性問題を理由に辞職するとの報道については、報道以外何も情報はないとし、一般論としたうえで「(原発の)立地地域、立地自治体とは丁寧にコミュニケーションをして理解活動を進めていくことが重要」と語った。
(宮崎亜巳)
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