[ソウル 30日 ロイター] – 韓国は30日、北朝鮮との軍事境界線付近で北朝鮮向けに宣伝放送を流してきた拡声器を撤去すると発表した。北朝鮮も標準時間を韓国に合わせる方針を示し、南北の和解に向けて双方が小さな一歩を踏み出した。
韓国は27日の南北首脳会談に先立ち、南北の軍事境界線付近で流してきたニュースや韓国のポピュラー音楽、北朝鮮体制批判などの放送を中止していたが、5月1日から拡声器の撤去を始める。
韓国軍の報道官は「軍の信頼構築に向け、最も容易に実行できる第一歩だ」と述べた。その上で、北朝鮮側の実行を期待すると付け加えた。
一方、北朝鮮は5月5日から標準時間を30分早め、韓国に合わせる。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が30日に報じた。
KCNAによると、金正恩朝鮮労働党委員長は南北首脳会談の会場で平壌時間とソウル時間を示す2つの時計を目にして「苦痛」を感じたという。
北朝鮮は第2次世界大戦終結に伴う日本の支配からの解放70年を記念して2015年に平壌時間を導入していた。
日本と韓国は同じタイムゾーンにある。
KCNAによると、金委員長は「北と南が1つになるということは抽象的な意味ではなく、それぞれが異なっていることを同じにしていくということだ」と述べた。
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