[東京 14日 ロイター] – 安倍晋三首相は14日午前、外交などの諸課題を巡って行われた衆院予算委員会の集中審議で、北朝鮮の非核化に向けた日米連携が重要とあらためて強調し、6月12日に予定される米朝首脳会談後に、トランプ米大統領から直接結果を聞きたいと述べた。
安倍首相は、非核化や拉致問題などの北朝鮮問題を解決するうえで「米朝首脳会談はきわめて重要な機会」と指摘した。その上で米朝首脳会談に先立ち、カナダ・ケベックで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を視野に、事前に対応方針を共有したい考えを示した。
首相は米朝首脳会談後に「トランプ米大統領から直接結果を聞きたい」との考えも示した。今後、日米両政府で首脳会談を含めた対応を協議するとみられる。
安倍首相はまた、拉致問題を含めた北朝鮮を巡る諸課題の抜本解決に向けては「日朝で直接話さなければ解決できない」と強調した。
米国がイラン核合意からの離脱を表明したことに関しては河野太郎外相が「(日本は核合意を)支持している。米国の決定は誠に残念」と述べた。年内妥結をめざす東アジア地域包括的経済連携(RCEP)にも質問が及び、首相は交渉を本格化させる考えも示した。
加計疑惑については「秘書官への来客まで報告を受けることはない」と述べ、柳瀬唯夫経済産業審議官(元首相秘書官)による国会での参考人質疑を裏付ける答弁に終始した。首相は「すべて私の指示で行っているかのように言われるのは承服しかねる。『柳瀬氏(の国会答弁)は嘘』ということはないと思う」と語った。
財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題にも触れ、安倍首相は「セクハラはあってはならない。深刻に事態を受け止めたい」と述べ、組織の立て直しを急ぐ考えを重ねて強調した。
*内容を追加しました。
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