[ワシントン 13日 ロイター] – トランプ米大統領は、先に発表した中国製品に対する追加関税を発動するかどうか決断するため、14日に通商顧問トップらと協議する。政権高官が13日明らかにした。
大統領は、関税の対象となる総額500億ドル相当の中国製品の修正リストを15日に公表する。
複数の関係筋によると、修正版では当初公表したリストよりも若干規模が小さくなり、特に情報技術分野で一部項目の削除や追加がなされている。
別の政府当局者によると、修正リストの草案で示された関税の対象は約1300項目、総額500億ドル相当と、当初のリストに近いものの、金額と項目数はまだ変更される可能性があるという。
ただ、大統領が関税発動を決めた場合の発動時期は不明。
複数の業界ロビイストはロイターに対し、14日中に連邦広報での告示とともに関税が発動される、あるいは発動は来週まで持ち越される可能性があると語った。
大統領は1974年通商法に基づき、中国の知的財産権を巡る慣行への調査を開始したが、同法では関税の発動を30日遅らせることが可能だ。また、米通商代表部(USTR)が中国との交渉が進展していると判断する場合、発動をさらに180日遅らせることができる。
関係者はロイターに対し、「大統領の通商チームは関税発動をすでに助言している。発動されないとなれば、大統領が自身に関税発動の準備ができていないと判断したことになる」と語った。
この助言がなされたのは、トランプ大統領が先週の主要7カ国首脳会議(G7サミット)に向けて出発する前だったという。
トランプ大統領は13日放送されたFOXニュースのインタビュー番組で、中国との貿易を「厳しく取り締まっている」と発言。どれほど厳しいかと問われると、「極めて厳しいものだ。今後数週間で分かるだろう。中国側も米国の対応を分かっている」と語った。
大統領は特に関税について言及しなかったが、中国の習国家主席とは「極めて良好な関係にある」と述べた。
米中両政府は、中国の対米貿易黒字の縮小に向けて通商協議を進めている。ロス米商務長官は今月初めに北京で中国側と交渉し、米国産品の輸入を年間約700億ドル増やすとする中国側の提案を持ち帰った。しかし関係者によると、トランプ大統領はこの提案を受け入れなかったもよう。
*内容を追加しました。
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