吉林省、豊漁を偽装 習近平氏も騙された?

2018/10/01
更新: 2018/10/01

25日から28日まで東北三省(黒竜江、吉林、遼寧)を訪れた中国国家主席・習近平氏は、吉林省松原市の査干湖で漁(いさり)の様子を視察した。中国国営中央テレビ(CCTV)の報道で、大きくて活きの良い魚が大漁する光景が映し出された。しかし、「豊漁」の実態は間もなく暴露された。

「アナ」というネットユーザーはTwitterで、魚が事前に購入されたもので、魚を湖に撒き散らす予行演習が何日も前から行われたと指摘した。

CCTVの放送に対して、ネットユーザーからは、「漁民がなぜライフジャケットまで着用しているのか」、「服は新品のように見える」、「漁民の雰囲気は全然ない。兵士のようだ」と疑問視する声が上がっている。

査干湖はモンゴル語で「純白」という意味。

中国では、地元幹部は「素晴らしい業績」をアピールするため、しばしば偽装工作を行っている。

2013年2月4日、習近平氏が甘粛省蘭州の五泉市場を視察した際、地元幹部は10日前から、販売業者に扮した職員に予行演習させていたと、インターネットで暴露された。

2011年のお正月前、当時の胡錦濤国家主席は北京の低所得者向けの住宅に訪れ、ある入居者と対面した。胡主席の「家賃を負担できるか」との質問に、入居者の女性は「家賃は毎月たったの77人民元(約1,300円)で、全然問題ない」と答えた。しかし、ネットユーザーらが調査したところ、このアパートの家賃は2000元(約3万3千円)で、女性は公務員であることが判明した。

また、1998年5月、当時の朱鎔基首相が安徽省・南陵県糧倉を視察した際、地元幹部が他県から1,031トンのコメを調達した。200人の4日間の突貫工事で、倉庫は「満タン」になった。朱鎔基氏が離れた後、コメは倉庫から運び出された。

(翻訳編集・柳雅彦)