米ホワイトハウスのビーター・ナバロ国家通商会議(NTC)委員長は3日、米メディアの取材を受けた際、1日にアルゼンチンで行われた米中首脳会談に言及し、トランプ政権は中国当局に構造改革を早期に取り込むよう求めたことを明らかにした。
ナバロ委員長は3日、米ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)のインタビューを受けた。委員長は、今後貿易摩擦をめぐる米中間交渉の焦点は追加関税の実施ではなく、中国当局に構造改革を実行させることだと主張した。「構造改革問題は実際に非常に重要なことだ。これによって、われわれの知財権に対する中国側の窃盗行為を阻止でき、技術移転の強要や米国の技術を狙ったサイバー窃盗を中止させることができる」
トランプ政権は中国との交渉期間を90日とした。「90日後、中国側に検証可能で実質的かつ即時の変化が起きることを望む」「これはボトムラインだ」とナバロ氏が述べた。
ナバロ氏によると、1日の米中両政府首脳と高官が出席した夕食会で最初の30分間、中国の習近平国家主席が発言した。「習主席は中国側で唯一発言した人で、中国側が約束した各改善案について詳しく紹介した」
習主席は、米の農産物などの購入を拡大すると言及したほか、強制技術移転やサイバー窃盗、中国市場への進出規制緩和などにも触れたという。
ナバロ委員長は、中国側が米に提出した142項目の改善案について詳細な説明をしたとし、改善案の実行に伴い、中国の法制度が大きく変わる可能性を示した。
委員長は、米国にとって不公平な貿易慣行に対抗する点で、トランプ大統領は「近代史において、これまでの大統領がしたことのないことをした」と高く評価した。米国民はトランプ大統領を支持するよう呼び掛けた。
クドロー国家経済会議委員長は同日、アルゼンチンでの首脳会談の前に中国の劉鶴副首相と2回の非公開会合を行ったことに言及した。劉氏は会談で、改善課題にすぐに取り組むと複数回、発言したという。
トランプ大統領と習近平国家主席の関係について、ナバロ委員長は「非常に良い」と話した。米中貿易摩擦を解決できるのは「両氏しかない」と強調した。
また、中国側から満足のいく対応がなかった場合、90日後「(税率)25%の関税を実施する」とナバロ委員長は述べた。
(翻訳編集・張哲)
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