中国民営投資最大手、約486億円の債務支払い遅延

2019/02/16
更新: 2019/02/16

中国の民営投資最大手である中国民生投資集団CMIG、以下は中民投)はこのほど、債務不履行デフォルト)に陥ったことが明らかになった。ブルームバーグが11日伝えた。

報道によると、1月29日に満期日を迎えた人民元建て債券の返済が滞っているという。総額30億元(約486億円)。

中民投の現在の社債規模は533億元(約8634億円)で、その大半が年内に満期日を迎えるという。

いっぽう、中国メディア「澎湃新聞」などによれば、上海証券取引所は12日、中民投が発行する3つの銘柄の社債について、最近取引価格が急変動したとして、一時取引中止との措置を取った。3つの銘柄のうち、「17中民G1」は11日の取引中、約30%急落した。17中民G1の発行規模は44億8000万元(約726億円)。過去10営業日において、同銘柄の相場は約50%落ち込んだ。

再生可能エネルギーや不動産などの投資を手がける中民投は2014年5月、中国国内59社の大手民営企業からの出資を受けて発足した。資本金500億元(約8100億円)。「中国のモルガン・スタンレー」との異名を持つ。

中民投の債務返済圧力が強まるなか、上海金融法院(金融商事案件を取り扱う地裁)は1日、中民投が保有する傘下不動産関連子会社、中民嘉業投資有限公司の約83億2800万元(約1349億円)株式を差し押さえると発表した。期限は2022年1月31日まで。

中国当局の債務削減政策によって中民投が資金調達難に陥ったことや近年の事業急拡大が主因だとみられる。

(翻訳編集・張哲)