香港民主派団体、「撤回しなければデモ再開」 逃亡犯条例改正案で

2019/06/20
更新: 2019/06/20

香港の各大学の学生会は、現地時間20日午後5時までに、政府が「逃亡犯条例改正案の撤回を明言しなければ、21日に抗議活動を再開すると発表した。民主派団体も7月1日に抗議デモを開催する意向を示した。

香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は18日の記者会見で、犯罪容疑者の中国本土への移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案をめぐる混乱を謝罪したものの、撤回について言及はなかった。

香港各界は、政府に対して改正案の撤回のほか、抗議が「暴動だ」とした長官の発言の撤回、拘束された市民の釈放、武力鎮圧の責任の追究を求めている。

香港の中文大学、浸会大学、理工大学、教育大学などの学生会は19日、記者会見を開き、改正案の撤回を明言しない林鄭長官の謝罪は受け入れられないとし、香港政府に対して以上の4つの要求に直ちに応じるよう要求した。応じない場合、21日に政府機関の前で再び抗議活動を行い、地下鉄の運営を妨げるなどの行為も辞さないと宣言した。

学生会は、市民に21日にストライキ、授業のボイコットに参加するよう呼び掛けた。

「逃亡犯条例」改正案をめぐって、9日と16日に大規模な抗議デモを主催した民主派団体「民間人権陣線(民陣)」は、今後も、各団体や大学が開催する集会や抗議活動に参加する意向を示した。また、民陣の召集人を務める岑小傑氏は7月1日にも抗議デモを行う用意があると表明した。

カトリック香港教区および香港キリスト教教会は18日に声明を発表し、「逃亡犯条例」改正案の撤回を要求した。声明は、今後独立委員会を設置し、12日の警察当局による武力鎮圧を調査すると明らかにした。陳日君・カトリック教会名誉司教は同日、評論記事を発表し、カトリック教徒である林鄭長官が「嘘をついている」とし、改正案撤回と行政長官の辞任を要求した。

16日に行われたデモには200万人が参加。香港史上最大規模のデモとなった。

(翻訳編集・張哲)