中国の新型肺炎、440人感染・9人死亡、各地でマスク品切れ

2020/01/22
更新: 2020/01/22

中国では新型コロナウイルスの感染が急速に拡大している。中国当局の22日の発表では、21日24時までに国内13の省と市で感染者440人、死者9人となった。市民の間に不安が広がっている。各地でマスクの買い占めが起きており、売り切れが続出している。

中国国家衛生当局、国家衛生健康委員会の李斌・副主任は22日午前10時に行われた記者会見で、新型肺炎の「感染経路は主に呼吸器を通してヒトからヒトへと伝播している。ウイルスには変異する可能性がある。疾病の感染状況はさらに拡散するリスクがある」と述べた。

武漢市のほかにも、各省・市政府が感染確認症例を発表したため、習近平国家主席と李克強首相は20日、各関係部門に「感染拡大を抑えるよう」にと指示を出した。中国国内では不安が急激に広がった。

ネット上では「感染者数と感染地域が急増している。本当に怖い」「怖すぎて震えている」「感染のペースが速すぎる」「考えるだけで怖い、旧正月はもう外に出かけられない」「旧正月だから、感染拡大はもう抑えられないだろう」などの声が上がった。

一方、マスクへの需要が急激に高まったことで、入手できなくなったとの声もある。

重慶市のネットユーザー「山里来的大熊」は、「マスクを買いたいのに、もうないと言われた」とした。

広州のネットユーザー「偽人ER」は、「マスクが売り切れとなった。在庫があっても、値段がとても高い」と書き込んだ。

中国メディア「澎湃新聞」によると、湖北省武漢市、広東省珠海市、四川省成都市など各地では21日、市民がマスクを買い求めて薬局に殺到した。多くの薬局は「マスクはすぐ売り切れた。今入荷を待っている」という状況だ。また、薬局はマスクの販売価格を、1枚1元から2元に値上げした。

米ラジオ・フリー・アジア(RFA)も20日、広東省広州市の薬局でもマスクが品切れ状態となったと伝えた。マスクのほか、免疫力増強のビタミン剤なども買いだめされている。

中国メディアによると、国内ネット通販サイトの「京東商城」や「淘宝網」などでは、「3M」や「ハネウェル」など一部のメーカーのマスクが品切れとなった。

「淘宝網」では、「3M 1860」マスク(1パック20枚入)の価格は20日に、今までの545.6元から800~1200元にまで高騰した。

(翻訳編集・張哲)