[マニラ 3日 ロイター] – フィリピンのドゥテルテ大統領は3日、国民に対し、中国で発生した新型肺炎を巡って「反中感情」をあおる行為をやめるよう呼びかけた。
新型コロナウイルス問題に伴って世界的に反中国的な風潮が高まっており、商店が中国人観光客の入店を拒否したり、中国で行われている野生動物肉の取引などに対するネット中傷が横行したりしている。
マニラでは、アダムソン大学が中国人学生全員に14日間の予防的自主隔離を要請。この決定に批判が殺到したため、隔離対象を流行地域への渡航暦がある全ての学生および職員に拡大した。
大統領は記者会見で「中国はこれまで、われわれに親切にしてきた。われわれも同じ好意を示すべきだ」などと述べた。
フィリピンでは、1日に新型肺炎による初の死者が出た。
中国とフィリピンの関係は、領海問題を巡りしばしば冷え込んでいるが、中国を挑発せず融資や投資を引き出したいとの意向を持つドゥテルテ大統領が政権を取って以来、改善している。
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