中国各地、企業活動の再開で集団感染が発生 

2020/02/17
更新: 2020/02/17

2月10日から徐々に操業を再開した中国では、新型コロナウイルスによる集団感染が各地で相次いだ。感染者を確認した企業は濃厚接触者を隔離し、再び操業停止に追い込まれた。

北京市疾病管理センターの龐星火副主任は16日の記者会見で、帰省から都市部に戻った市民に対して、2週間の自主隔離を呼びかけた。同副主任は、北京に戻った地方出身の患者の例を挙げた。この患者は帰省中、感染患者の親戚と接触し、自身にも「風邪」の症状が現れた。検査で感染が判明したという。

さらに、この患者と同じ会社の従業員で、隔離措置にあった数十人のうち一人の感染が確認された。「社員食堂で食器を返却するとき、最初の感染者と一緒に並んで待っていた」と従業員の一人は証言したという。当時、2人ともマスクをつけていなかった。

北京当局は14日、感染拡大防止に向け、旅行や帰省先から北京に戻る市民全員に14日間の隔離期間を義務付けると発表した。

広東省広州市のオフィスビル・天盈廣場15日付の通知によると、入居している企業の職員に新型コロナウイルスの感染が確認されたため、同社は営業停止になった。

重慶市大足工業団地10日付の通知によると、団地内にある巴南區攀鋼重慶チタン会社は、職員3人が新型コロナウイルスに感染したため、131人を隔離し、生産を停止した。

中国メディアはほかにも、湖南省婁底漣源海螺セメント工場、山西のある発電所で集団感染が発生したと報じた。

企業活動の再開に伴い、およそ1億6千万人が帰省先などから都市部に移動する見通しだ。

(翻訳編集・李沐恩)