中国人窃盗団、ブラジルでマスクなど病院が注文した医療品の窃盗 転売目的で

2020/04/13
更新: 2020/04/13

ブラジルサンパウロ警察は4月11日、グアルーリョス国際空港で病院が注文した医療品を窃盗したとして中国人の窃盗グループ10人を逮捕した。窃盗犯は1万5000の検査キット、マスク、手袋、帽子、防護服、アルコールジェル、体温計など300万レアル(約6300万円)相当におよぶ約200万点を盗み、転売を図ったという。

現地メディアBand Jornalismoによると、警察は9日までに、複数の病院から輸入した医療品が届いていないとの苦情を受けていた。空港で捜査を行っていたルイス・アルベルト・ゲラ空港警察官は、窃盗団のリーダーでブラジル上海協会の会長を務める劉暁雲(音訳)に、多数の医療資源の取り扱いについて聞き込みをした。劉は、医療資源は「寄付」であり、ブラジル内の病院に贈られると説明した。

しかし、警察は、これらの医療品は寄付ではなくアルバート・アインシュタイン病院など複数の私立病院が発注した輸出業者への注文品で、窃盗団が転売目的で窃盗したことを突き止めた。警察は空港に近い倉庫に保管されていた医療資源を押収し、劉のほか9人の中国人を逮捕した。

警察は在サンパウロ中国領事館から、ブラジル上海協会の代表であるという劉に関する情報を問い合わせている。

(翻訳編集・佐渡道世)