[東京 9日 ロイター] – 安倍晋三首相は9日の衆院予算委員会で、自由や法の支配といった普遍的な価値を共有する国々と手を携えていくことが重要と強調し、「新たな国際秩序の構築に取り組む必要がある」と指摘した。
山際大志郎委員(自民)への答弁。米国の内向き姿勢を踏まえた対中国での国際連携を念頭に置いた発言とみられる。
山際委員は、岸田文雄政調会長が本部長を務める自民党の「新国際秩序創造戦略本部」発足に触れ、「新国際秩序」とは何か首相に質問した。
安倍首相は新型コロナウイルス感染症により、マスクや防護服などの中国依存が明らかになったことを踏まえ、「単なる価格競争力ではなく、安定的な供給体制を大いに議論していただいている」と説明。加えて日本は「自国のことのみではなく、新たな国際秩序の構築に向けて取り組む必要がある」と指摘。米国などを念頭に「これまで国際社会をリードしてきた国が国内の対応で手いっぱいになっている。日本は自由と法の支配など普遍的な価値を共有する国と手を携え、これらの価値観を堅持して、新たな体制を構築したい」と強調した。
(竹本能文)
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