[シドニー 6日 ロイター] – オーストラリアのモリソン首相は6日、サイバー攻撃の増加を受け、企業や家庭のサイバー防衛を強化するため向こう10年間で16億6000万豪ドル(11億9000万米ドル)を投じると表明した。キャンベラでの記者会見で語った。
モリソン氏は、企業と家庭へのサイバー攻撃により、国内総生産(GDP)の1.5%に相当する約290億豪ドルのコストが生じていると説明した。
オーストラリア政府は6月、政府のサイバーセキュリティー担当機関の対応力を強化するため10年間で13億5000万豪ドルを投じると発表したばかり。その際にモリソン氏は、同国の政府や政治団体、重要なサービスの提供者、基幹インフラの運営者に対し、「国家を基盤とする」高度なサイバー攻撃が何カ月間にもわたって企てられてきたと話した。
モリソン氏は、2019年に議会に対する攻撃を受けたために、これまで同国のサイバー政策は政府機関のサイバー防衛強化が中心だったが、中小企業や大学、家庭を標的としたサイバー攻撃が増えていると指摘。「われわれは極めて重要なインフラとサービスをサイバー攻撃から守る。企業がデジタル経済で成功できるよう、企業の自己防衛を支援する」と述べた。
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