米正副大統領、民主党に反撃 バイデン氏勝利なら「国は混乱」

2020/08/22
更新: 2020/08/22

[ワシントン 21日 ロイター] – トランプ米大統領は21日、11月の大統領選で野党民主党のジョー・バイデン候補が勝利すれば、米国を混乱に陥れるのは自分ではなく民主党だと言明した。今週開かれた民主党の全国大会で、自身を真摯でなく支離滅裂なリーダーといった批判が相次いだことに反発した。

トランプ大統領は保守派活動家らに対し「われわれの敵が勝利すれば、米国民の安全は失われる」とし、「完全な無秩序や狂気、混乱とアメリカン・ドリームの間に立ちはだかることができるのは私だけだ」と自負した。

来週開催される共和党の全国大会では、人種差別や警察の暴力行為に対する抗議デモへの対応を踏まえた法と秩序に軸足が置かれる見通し。

トランプ大統領は、民主党が主導する都市の警察は弱体化し、シカゴやミネアポリス、ニューヨーク、フィラデルフィアなどでは殺人事件が急増していると指摘。国民に対し「極左の社会主義者やマルクス主義者」に背を向けるよう促した上で、「11月3日には米国の将来と文化が問われることになる」と言明した。

ペンス副大統領もこの日、バイデン氏が米経済を台無しにし、社会不安をあおると批判し、民主党全国大会で展開されたトランプ大統領や同政権に対する攻撃に反撃した。

ペンス副大統領はFOXニュースとのインタビューで「民主党が描く米国のビジョンは経済を崩壊させ、一段の暴力につながる政策を促進させる」と批判した。

バイデン氏は民主党全国大会の最終日となった前日、大統領候補指名の受諾演説を行い、「民主党の大統領でなく、米国の大統領」になり、コロナ禍で打撃を受け、4年間のトランプ政権で分断された国を癒やすと表明した。[nL4N2FN0YT]

ペンス副大統領はFOXビジネス・ネットワークに対しても、民主党全国大会の大半が「トランプ大統領への個人攻撃」で、米国について悲観的展望を示したと述べた。

さらに、バイデン氏が受諾演説で「人格、良識、科学、民主主義の全てが問われる選挙になる」と述べたことに言及し、「選挙で問われているのは経済だ。法と秩序も問われている。米国民はそのことを分かっている」と語った。

来週開催する共和党の全国党大会では、軍の立て直しや経済の活性化、保守派判事の任命など、トランプ大統領による功績に焦点を当て、民主党の目指す増税や公的医療保険といった政策課題とは一線を画すと強調した。

また、「バイデン氏は政治家として47年間経歴があるが、昨夜の演説は、同氏や他のレベラル派民主党議員がここ数十年述べていることとほぼ同じ内容にすぎない」とも述べた。

民主党の副大統領候補に起用されたカマラ・ハリス氏については、民主党が「極左」に乗っ取られていることを示しているとし、「討論会での対決を非常に楽しみにしている」と語った。

*情報を追加しました。

Reuters
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