広東省、国有食糧倉庫に2500トン以上の「毒米」

2020/10/08
更新: 2020/10/08

中国ではこのほど、広東省にある国有食糧備蓄倉庫に、重金属のカドミウム汚染された籾米2500トン以上が入っていることが明らかになった。

中国最高人民法院(最高裁)の情報サイト「中国裁判文書網」によると、「安全基準に適合しない食品(の生産・販売)罪」の容疑で起訴された被告4人が、2017~18年にかけて、湖南省攸県の農家から基準値以上のカドミウムを含む籾米を購入し、広東省陽江市の東城国家食糧備蓄中継倉庫に運送した。被告らは、2年の間に同倉庫に1万トン以上の籾米を提供したが、そのうちの2597トンからは、基準値を超えるカドミウムが検出された。

中国当局は4人に有罪判決を下し、懲役1~5年をそれぞれに言い渡した。

中国国内ネット上では、4人への判決が軽すぎると批判が高まっている。「収監後、病気などの温情措置で釈放されれば、また同じことを繰り返すだろう」とネットユーザーらが懸念した。

人がカドミウムを大量に摂取すると、腎臓障害を引き起こし、「イタイイタイ病」の原因になる恐れがあると医師らは警告する。

近年、中国ではカドミウムに汚染された米の流通が後を絶たない。

2020年4月、中国メディアは湖南省益陽市での「毒米」事件を報道した。報道によると、益陽市の企業7社は過去3年間、雲南省など各地に、カドミウムに汚染された米1440トン余りを販売していた。

2017年11月、江西省九江市でも、基準値を上回るカドミウムが検出された米が販売された。中国メディアの報道によると、2018年、九江市の一部の住民は依然として問題の米を食べていた。2013年、広東省で大規模な「カドミウム米」流通が発覚後、地元政府の幹部はメディアに対して、「カドミウム米は毒米ではないから、1、2年間食べても大丈夫でしょう」と話した。

(翻訳編集・張哲)