米下院委が米厚生長官・CDC所長に召喚状、コロナ対応巡り資料要求

2020/12/22
更新: 2020/12/22

[ワシントン 21日 ロイター] – 米下院監視委員会・新型コロナウイルス小委員会のクライバーン委員長(民主党)は21日、コロナに関する研究報告書への政治介入疑惑を巡り、アザー厚生長官と米疾病対策センター(CDC)のレッドフィールド所長に対し、30日までに関連文書の提出を求める召喚状を出したと明らかにした。

クライバーン委員長は、同小委がこれまでの調査で入手した資料で、政治任用の職員が10件超の新型コロナに関する研究報告書の阻止もしくは修正を試みたことが示されたと指摘。「CDCにおける科学的研究への干渉がこれまでに考えられていた以上に幅広く、危険であることが明るみに出た」とし、召喚状が必要と説明した。

同小委は、トランプ大統領が政治任用したCDC職員などが「専門職員から反対があったにもかかわらず、CDCの科学的な報告書に影響を及ぼすための広範囲な取り組みを行った」ほか、「米国民に真実の情報を提供したCDC職員を脅し、報復した」と主張した。

厚生省の広報担当者らは新型コロナ流行下での同省の行動は妥当だったとし、同小委に既に他の資料を提出したとコメント。

同省の声明は「同小委が召喚状の期限までに要求している資料は、政治任用職員が新型コロナに関して送受信したほぼ全ての電子メールを網羅し、数億件に及ぶ可能性がある」とした。

CDCはコメントの求めに応じていない。

同小委の共和党有力議員であるスティーブ・スカリース氏は民主党委員らが出した召喚状は「党派的なふざけた行為」だと批判し、政治介入はなかったとの関係者の証言を既に得ていると語った。

*内容を追加して再送します。

Reuters