ポンペオ米国務長官は現地時間11日午後3時、米政府が運営する国営放送、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)のワシントンDC本部を訪れ、VOAなど外国向け報道機関を管轄する米国放送理事会(USAGM)の職員に演説を行った。
ポンペオ氏は演説の中で、米国は「すべての人々は、神から特定の不可侵の権利が与えられている」との信念のもとに建国されたと強調した。米国の使命は「自由と民主主義を支援するために、世界中の人々に情報を提供し、関わりを持ち、結びつけることである」とした。
同氏は、VOAなど米政府の対外報道機関に対して、真実と公平の報道を行うよう求めた。長官は、VOAは「中国当局やイランの権威主義体制にプラットフォームを与える場所ではない」と述べた。
また、ポンペオ氏はトランプ大統領のアカウントを永久に凍結したツイッターや、フェイスブック、アップル社を名指し、VOAはこれらの大企業のように、米国の建国理念に反して、「検閲」を行ってはいけないと要求した。
長官は再び、中国共産党は米国が直面している最大の脅威であるとの認識を示した。同氏は、中国当局によるウイグル人への人権侵害や、香港の高度な自治を破壊したことを非難し、VOAの記者がどう喝、嫌がらせ、襲撃を受けながらも香港市民の抗議活動を報道したことを称えた。
さらに、「中国を信用せず検証せよ」というスタンスは中国共産党の脅威にさらされている時、米国民の自由を守るための重要な手段だとし、これは「核心的問題」だと強調した。
長官は昨年7月、ニクソン大統領図書館での演説で、中国に対しては「信用せず、検証する」アプローチを取るべきだとし、1980年代にレーガン元大統領がソビエト連邦に対して述べた「信用せよ、されど検証せよ」という言葉を引き合いに出した。
ポンペオ長官はまた、トランプ政権の強硬的な対中姿勢に関して、与野党は意見一致していると明らかにした。長官は、次期政権に対して、引き続き中国など信教の自由と民主化活動を支持するよう望むと話した。
USAGMは、VOAのほかに、ラジオ・フリー・アジア(RFA)、ラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)、中東放送ネットワーク、キューバ放送事務局を傘下に持つ。
(翻訳編集・張哲)
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