米ペンシルベニア州、有権者名簿から死者の名前を削除

2021/04/11
更新: 2021/04/11

2020年米大統領選挙の重要州の1つだったペンシルベニア州は、今年の総選挙前に有権者名簿から死者の名前を削除する。州政府は選挙完全性を求める監視団体が州地方裁判所で起こした訴訟について、双方は和解と合意に達したと発表した。

合意文書によれば、州政府は公益法務財団(PILF)との合意に基づき、有権者登録のデータベースを社会保険死亡登録簿(SSDI)と照合して、死者の名前を削除するようすべての郡の選挙管理委員会に指示する。

PILFは2020年11月、米国大統領選挙では死亡した約2万1000人の登録者が州の有権者名簿に残っているとして申し立てていた。

「今回の判決は、ペンシルベニア州における選挙の完全性にとって重要な勝利だ」と、PILFの代表兼法務顧問であるJ・クリスチャン・アダムス氏は声明で述べた。「連邦政府が死亡した登録者を削除できなかったことで、有権者の不正行為や乱用の機会が生まれてしまった」と付け加えた。PILFによると、2万1000人の有権者のうち、9212人が死後5年以上、2000人近くが死後10年以上を経過していることが判明したという。

PILFは大統領選挙の投票で、ペンシルベニア州において当時の民主党ジョー・バイデン候補が共和党ドナルド・トランプ大統領をリードしたとわかったのち、提訴した。最終的に、8万票以上の差をつけてバイデン氏が同州を制し、州政府は選挙結果を認定した。

今回の合意内容によれば、「国務省は投票資格のない死者を特定するため、電子登録情報センターの『死亡データ』を全有権者名簿のデータベースと照合する。死亡が確認された個人のデータを各郡の委員会に送信する」とある。

ワシントン・タイムズ紙によると、ペンシルベニア州政府は、解決案で記述された死者の数に同意しないが、死者を削除することには同意すると述べた。エポック・タイムズは当局にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

国務省は声明を通じて、「ペンシルベニア州の郡選挙管理委員会が、可能な限り正確で最新の有権者名簿を維持するための貴重な方法を得られたことに満足している」と今回の合意についての見解を示した。しかし、PILFの主張する死者の総数にはまだ疑問が残るとした。また、国務省は、弁護士費用や他の関連費用の一部として、7500ドルをPILFに支払うことに同意した。

(翻訳編集・蘇文悦)