[ブリュッセル 19日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州議会は、中国との投資協定の批准手続きが停止している問題について、再開の条件として、中国に欧州の議員や外交官を標的にした報復制裁の撤回を求める決議案を20日に承認する見通し。
決議案の原案をロイターが閲覧した。
中国は3月に対EU制裁を発動。EUと英米、カナダが、中国が新疆ウイグル自治区で少数民族ウイグル族に重大な人権侵害を行っているとして、中国政府当局者に対する制裁措置を発表したのに対抗した。
EUの議員らは、EUの対中制裁は国連条約に記されている人権の侵害に対応しているが、中国の制裁は国際法に基づいていないと主張している。
中国側は人権侵害を否定している。
欧州議会が承認する見通しの決議案の原案には、中国との投資協定の批准手続きは「中国の制裁が発動中というもっともな理由で凍結されている」と記してある。
その上で、中国に制裁の撤回を要求。「EUと中国は通常どおりの関係を維持できなくなる可能性がある」と警告した。
決議案に法的拘束力はないが、加盟国にとっては政治的に重要な意味がある。採決は20日に予定されている。
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