[イスタンブール 1日 ロイター] – トルコリラが1日、対ドルで過去最安値に下落した。同国のエルドアン大統領がこの日、利下げが必要との見解を示し、この問題について同日に中央銀行総裁と協議したと明らかにしたことが背景。
エルドアン大統領は、トルコの国営テレビTRTハーバーのインタビューで「この問題について、私は同じ主張を持っている。きょう、中央銀行の総裁とも話した。確かに金利を下げる必要がある」と述べた。
続けて「そのためには7月、8月に金利が低下し始める必要がある」とし、金利を引き下げれば投資の負担が軽減されると述べた。
リラは過去1週間にすでに圧迫されていたが、エルドアン氏の発言を受けて4%超下落し、1ドル=8.88リラの最安値を付けた。その後は幾分持ち直し、2156GMT(日本時間2日午前6時56分)時点では約1.5%安の8.67リラで推移している。
エルドアン氏はたびたび、利下げを要求し、中央銀行の総裁を突然解任するなどしており、中銀の信頼性は著しく低下している。
3月にインフレに対するタカ派姿勢を打ち出してきたアーバル総裁を更迭した際にはリラは、1週間で12%下落した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。