大紀元時報

デジタル人民元は「米国を脅かすガンだ」=米専門家

2021年7月15日 01時50分
2017年1月6日、100元札と1ドル札 (Fred Dufour/AFP via Getty Images)
2017年1月6日、100元札と1ドル札 (Fred Dufour/AFP via Getty Images)

中国共産党政権は、政府主導のデジタル通貨を「トロイの木馬」として使い、世界中にその権威主義を投影しようとしている。ヘッジファンドマネジャーのカイル・バス氏は大紀元「米国思想リーダー」のインタビューで中国共産党(以下、中共)の目論みを語り、禁止しなければ米国を脅かす「ガン」になると警鐘を鳴らした。

中国人民銀行(中央銀行)は2014年からデジタル通貨の研究をスタートさせた。2020年には4都市でデジタル人民元を市民に広く配布する大規模な実証実験を行った。さらに、同行は8日、2022年北京冬季オリンピック大会の期間中にも同様な実験を行うとして、普及に向けて着実に進めている。

デジタル通貨の中では最先端を行っている中国は、2022年の完成を目指している。利用できるスマートフォンの財布アプリや対応するカードには、毛沢東の肖像が描かれている。

デジタル通貨で完璧な監視社会を形成する

実はデジタル人民元には「監視機能」が備わっている。通貨のすべての動きは、当局が追跡できるように設計されている。

バス氏は「通貨は口座データ、社会保障番号、住所、消費傾向や消費方法など把握できる」と述べた。さらに中共の狙いは「世界で大きな影響力を持ち、現在の地位を超越し、経済的にもより強力な地位を築き、さらに支配力を高めることだ」と付け加えた。

中共はこれまであらゆる場所に監視カメラを設置し、人工知能(AI)を搭載した顔認証システムと連動して監視社会を構築してきた。通貨をデジタル化することで、詳細を国が完全に把握できるように、その監視の目を漏れなく張り巡らそうとしている。

ドル覇権崩し

中国政府は、デジタル通貨の背後にある動機も躊躇することなく語った。中共のマウスピース環球時報は6月30日、デジタル人民元が「世界の通貨決済における米ドルの地位を弱体化する可能性がある」と報じた。

バス氏は、個人が多くのデジタル人民元を持つようになると、中国の影響力と強制力の標的になりかねないと警告する。

「もし、あなたと私のこのインタビューで、私が中国共産党について否定的なことを言ったとします。そして、デジタル人民元を支払いとして受け入れていたとしましょう。そうなれば、彼ら(中共)はそれを取り消すこともできるし、私が中国への航空券を買うことを制限することもできるのです」

同氏は、デジタル人民元がすぐに世界の基軸通貨になるとは考えていないが、国際取引の決済に使用される機会が増えることに懸念を示した。

国際銀行間通信協会(SWIFT)によると、現在、人民元は国境を越えた決済のごく一部しか占めていない。SWIFTによると、今年1月時点で、世界の決済額の38%以上を米ドルが占め、次いで36%以上をユーロが占めた。一方、中国は2.42%だった。

さらに中国は、企業が中国に投資したい場合、中国元の使用を採用するように強制する可能性があるという。中国の「一帯一路」構想に署名している各国も切り替えを迫られる可能性が高い。各国との貿易取引をデジタル人民元決済化することで、ドル覇権を大きく切り崩すことができる。

中共の本質こそが、デジタル人民元の脅威となっているとバスは語った。中共は国際秩序を脅かす存在であり、すきさえあればそれに乗じて潜り込むことに長けている。

デジタル通貨を禁止し、米国内での取引を一切みとめるべきでない」「ちょっと癌になることはありえない。癌になるか、ならないかのどちらかだ」とし、企業や個人が中央銀行デジタル通貨との取引を許可するべきでないと強調した。
 

(翻訳編集・蓮夏)

ご寄付のお願い

クレジットカード決済

※銀行振込での単発寄付はこちら
関連キーワード
^