監獄での薬物注射、拷問、精神喪失…法輪功学習者「人類史上最もおぞましい犯罪」暴露

2021/07/23
更新: 2021/07/23

7月20日、中国共産党による法輪功迫害が始まって22年周年を迎えた。中国共産党は筆舌に尽くしがたい拷問で数えきれないほどの命を奪い、生きたまま法輪功学習者から臓器を摘出するという前代未聞の悪行を働いてきた。このような拷問を生き抜き、命からがらアメリカに亡命した法輪功学習者は、おぞましい獄中の体験を語ってくれた。

法輪功学習者の房思邑(51歳)さんは共産主義体制下の中国を脱出するまで、何度逮捕されたか覚えていないという。

房さんは、1999年以来、中国共産党の徹底的な迫害により、2人の兄弟を失った。1人は殴り殺され、もう1人は家を追われ、弾圧の圧力で健康を害し、数年後に亡くなった。

房さん自身も、故郷である中国東北部の吉林省で、警察から日常的に嫌がらせを受け、何度も拘束された。2001年には、中国軍に所属していた2人の学習者に避難場所を提供したことで逮捕された。拘束されている間、有毒な薬を2か月間繰り返し注射され、お腹が膨れ上がり、足の先から皮膚がナスのように黒紫色に変色していった。拘束期間中、あまりにも過酷な拷問により、体重が55キロも激減した。

強制労働収容所では、房さんは睡眠を剥奪され、電気棒で陰部に電気ショックを与えられた。20代の未婚女性も同じ拷問を受け、強い精神的ショックで精神障害を患った。彼女の精神は二度と元に戻ることはなかったと房さんはいう。

房さんさんは2006年、タイを経由して米国に亡命した。

2021年7月16日、ワシントンD.C.のワシントン・モニュメントの下で行われたキャンドル・ビジルに参加する法輪功学習者(大紀元) 

痛みと嘆き

7月16日米ワシントンDCのキャピタル・ヒルで、中国政府による迫害で死亡した法輪功学習者の追悼集会が行われた。房さんも1500人の学習者とともに、人権侵害の終結を求める横断幕を持ち、亡くなった学習者を悼んだ。

法輪功の情報を伝える「明慧ネット」の統計によると、中国共産党の弾圧で死亡した法輪功学習者は、身元が判明した者だけで、2020年7月までで4500人以上に達したという。しかし、中国からの情報入手が困難なため、犠牲者の数はこの数字を遥かに上回るとされている。

米国の超党派議員が率いる中国問題に関する米連邦議会・行政府委員会(CECC)は16日付のツイートで、法輪功学習者が受けている「恐ろしい虐待」を取り上げ、この弾圧を直ちに終わらせるよう国連人権委員会による調査を求めた。

同委員会の政治犯データベースには、現在中国で拘束されている484人の法輪功学習者が登録されており、その中には10年以上の懲役を言い渡された者もいる。中国黒竜江省ハルビン市の図書館員である崔鳳蘭さんは、「真、善、忍」という言葉が書かれたしおりを購入したことで、15年の懲役刑を言い渡されたと、2017年に明慧が報じている。

法輪大法情報センターによると、過去20年間に数百万人の学習者がさまざまな形で拘束され、数十万人が拷問を受けたという。いっぽう、中国共産党は、政府・軍公認のもと、主に法輪功学習者を対象に生きたまま強制臓器摘出を行い、数えきれないほどの命を奪った。臓器の強制摘出はいまだに続いている。

山東省東部の著名書道家の劉錫銅さんも繰り返し不当に拘束された。監獄では木の棒で全身を殴打され、靴底で頭を叩かれたという。また、拷問者は劉さんの頭や体に乗り、動けないようにした。あまりにも残酷な拷問に耐えきれず、死にたいとさえ思った。

さらに劉さんは、看守の指示を受けた囚人たちに頭から足の先まで繰り返し皮膚をつままれ、「皮が剥がれる」ような苦痛を受けた。地面でのたうち回り、悲鳴をあげた。後に皮膚が化膿し腐っていった。

世界の恥

中国共産党は法輪功への大規模弾圧を実行できたのは、迫害当初、法輪功が中国国外であまり知られていなかったことがあげられる。

法輪功を支援する組織「法輪功の友(Friends of Falun Gong)」のクリエイティブ・ディレクターであるクリスティン・リン氏は、この20年間、中国共産党は「弾圧モデル」を完成させ、法輪功を迫害してきたと語った。

「中国共産党は法輪功学習者に対し、最も残酷な拷問、精神薬の使用、強制労働と強制臓器摘出を行い、彼らを(実験台の)モルモットのように扱ってきた」

「その経験から、人の臓器を摘出し、無報酬で製品を作らせることがいかに儲かるかを知った」

そのためリン氏は「彼らの迫害が世界に輸出されないようにするのが私たちの仕事だ」と述べた。

同氏は、中国共産党政権による法輪功への弾圧キャンペーンを理解することは、「中国共産党の心理」や「人の心の中にある微細な考えに至るまで、すべてを支配したい」という同政権の願望を理解するための鍵だと付け加えた。

「Save the Persecuted Christians(迫害されているキリスト教徒を救う会)」のエグゼクティブ・ディレクターであるデデ・ラウゲセン氏は、国際社会が弾圧に対応しなかったことは、「世界の恥だ」と大紀元に語った。

しかし、中共ウイルスを通じて中国共産党の邪悪な本質が暴露されたため、「世界は共産主義中国の犯罪に目覚めつつある」と締めくくった。

2021年7月16日、ワシントンで行われた中国政権による法輪功迫害22周年集会でスピーチする、Save the Persecuted Christians(迫害されているキリスト教徒を救う会)」のエグゼクティブ・ディレクターであるデデ・ラウゲセン氏(Samira Bouaou/The Epoch Times) 

(翻訳編集・NhungTran)