[カブール 15日 ロイター] – アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは15日、首都カブールに入った。同国内務省の高官が明らかにした。米国は大使館の外交官をヘリコプターで退避させている。
同高官はロイターに対し、「あらゆる方角から」タリバンが迫っているとしたものの、詳細は明らかにしなかった。
戦闘が起きているとの報告はない。タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は声明を出し、アフタ二スタン政府による平和的な投降に向けて交渉中だとした。「平和的かつ満足のいく政権移譲で合意するまで、タリバンの戦闘員はカブールのすべての入り口で待機している」という。
米国の情報当局は、先週時点でカブールは最低3カ月は持ちこたえるとみていた。
大統領府はツイッターの公式アカウントに、カブール周辺の多数の地点で砲声が聞こえると投稿。治安部隊が支援国とともに首都の安全を維持しているとした。
現時点でガニ大統領から声明などは出ていない。
カブール市民によると、市内は帰宅や空港へ向かう車と人で非常に混雑している。市民の1人はロイターの電話取材に対し、「キーをつけたまま車を残し、歩いて空港に向かっている人もいる」と話した。「みんな戦闘を恐れて家に帰ろうとしている」との話も聞かれた。
複数の米政府関係者によると、同国の外交官は大使館から空港に移送中。タリバンが進攻を速める中、米国は外交官などの安全な退避を支援するため追加部隊の派遣を進めていた。
タリバンは15日朝、東部のジャララバードを戦闘することなく制圧し、主要な幹線道路を抑えた。パキスタンとの国境検問所も抑え、これでアフガニスタンから出国する手段は政府が掌握しているカブール空港に限られた。
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