[パリ 8日 ロイター] – 130人が死亡した2015年11月のパリ同時多発攻撃で、実行犯のうち唯一の生存者とされるサラ・アブデスラム被告(31)ら20人に対する公判が8日、パリの裁判所で始まった。同被告は自身の職業について「(過激派組織)『イスラム国』(IS)の戦闘員」だと述べた。
攻撃は15年11月13日に6つのレストランやバー、バタクラン劇場、スポーツ競技場で発生。銃乱射や自爆による死傷者は数百人規模となり、ISが犯行声明を出した。
アブデスラム被告は「アラーの他に神はなく、ムハンマドは神のしもべである」などと主張した。
裁判に参加する原告は約1800人、弁護士は300人超に上り、前例のない歴史的な裁判となる。
20人の被告のうち、11人は刑務所に収監されているほか、6人はすでに大半が死亡したとみられており欠席裁判となる。有罪となればほぼ無期懲役となる見通し。
裁判は9カ月に及び、最初の数日間は原告の登録など手続き的なものが中心となる見通し。被害者の証言は28日から開始される。被告への尋問は11月に始まるが、事件当日とその前の週に関する尋問は3月まで行われない。判決は来年5月下旬の予定。
ダルマナン内相は、ラジオ局フランス・アンテルに対し「国内におけるテロの脅威は、特に公判中に高まる」と述べ、注意を促した。
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