ユーチューブ、「ワクチンをめぐる誤情報」すべて禁止へ 言論統制に懸念

2021/10/01
更新: 2021/10/01

米大手グーグル傘下の動画共有サービス・ユーチューブは9月29日、中共ウイルス新型コロナウイルス)ワクチンのみならず、すべてのワクチンに関する「有害なコンテンツ」を禁止すると発表した。SNSのなかで、異論に対する検閲がエスカレートするのではないかとの懸念が高まっている。

ユーチューブはワクチンが慢性的な健康被害を引き起こすという主張や、ワクチンに含まれる成分に関する偽情報などのコンテンツをすべて禁止する。あらゆるワクチンの有効性を疑問視するコンテンツや、反ワクチン活動家にも、今回のポリシーが適用される。

同社はブログで「新型コロナウイルスワクチンに関する誤った主張が、ワクチン全体の誤情報に波及するのを目にしてきた」とし、中共ウイルスで始めた取り組みをワクチンにも拡大する重要性が増していると主張した。

ユーチューブはすでに同社のポリシーに違反したとして、「専門家」 と協力して作成された中共ウイルスに関する誤情報の動画を13万本削除したと発表。またジョセフ・メルコラ博士やロバート・F・ケネディ・ジュニア氏など、ワクチンに関する疑問を提起してきた反ワクチン活動家のアカウントも停止したと述べた。

さらに、ユーチューブは中共ウイルス関連の誤情報に関する同社のポリシーに違反したとして、ロシア政府系メディア「RT」のドイツ語放送アカウントも削除した。これを受け、ロシア当局は同国の法律に違反している可能性があると反発。「(ユーチューブの措置は)検閲であり、メディアによる情報発信の妨害だ」と述べ、ユーチューブへのアクセスを遮断すると警告した。

フェイスブックやユーチューブなどの大手テック企業は以前、武漢ウイルス研究所が中共ウイルスを流出したと指摘する投稿を禁止し、批判を浴びた。しかし5月、ジョー・バイデン米大統領がウイルス起源に関する調査を命じたことを受け、これらの措置を撤回した。

(翻訳編集・山中蓮夏)

関連特集: 社会問題