[チェンナイ 8日 ロイター] – インドの北部州では、石炭不足のためにたびたび停電が起こり、電力危機が深刻化していることが政府データの分析と住民への取材で分かった。十分な電力供給能力があるとしたインド政府の説明との矛盾が浮き彫りになっている。
インドは、同じく石炭不足に伴う電力危機に見舞われている中国に次いで、世界で2番目に石炭消費が多い。
連邦政府系の送電網運営会社POSOCOのデータによると、インドの電力の約70%を供給している石炭火力発電所135カ所のうち半数以上で燃料在庫が3日分を割り込んでいる。
インドの電力省はコメント要請に応じていない。
インド紙インディアン・エクスプレスは6日、「電力需要を満たす供給能力がない状況にはない」とするシン電力相の発言を伝えていた。
ロイターがPOSOCOの送電データを分析したところ、10月1─7日の電力不足分は年初来の不足分の11.2%に相当する量だった。これは昨年同時期の21倍超、2019年同時期の4倍超に相当する。
また、最も電力不足が深刻なのは北東部ビハール州、隣のジャールカンド州、北西部ラジャスタン州となっている。
インド鉱業連盟(FIMI)は7日、石炭不足により、工場閉鎖や雇用喪失の恐れがあると警鐘を鳴らした。
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