香港では24日、スポーツイベント「スタンダード・チャータード香港国際マラソン(以下は香港マラソン)」が開催された。警察当局は、「香港加油(香港がんばれ)」と書かれたシャツを着用したランナーに着替えを求め、これを拒否した者は出場権を取り消されることがわかった。
香港メディア「立場新聞」などによると、昨年7月、中国当局が香港国家安全維持法を実施したことを受けて、香港当局は今大会で抗議デモが発生するのを防ぐために、警官2000人を投入し警戒態勢を敷いた。
香港では、2019年に起きた大規模な民主化運動の当時、多くの抗議者は活動中、「香港がんばれ」を叫んでいた。当局は、今回の大会で「香港がんばれ」を政治的スローガンに指定した。出場選手は着替えを要求されたほかに、身体検査や荷物検査、身分証明書の提示と登録などを求められた。
また、身体に「香港がんばれ」の入れ墨があるランナーに対して、警察当局は絆創膏やテープなどで文字を隠すよう求めた。一部のランナーは、「香港がんばれ」とプリントされたシャツに再び着替えようとした際、「後でどうなるのかは自己責任だ」と大会職員に脅かされたと訴えた。
報道によれば、「香港」の二文字だけがプリントされたシャツを着用したランナーも注意された。
24日の大会終了後に行われた記者会見で、記者団は、スタンダード・チャータード香港国際マラソン2021準備委員会の高威林会長に対して、「香港がんばれ」とプリントされたシャツの着用を認めなかった理由を求めた。しかし、高氏は明言を避けた。
高威林氏は21日、ランナーとともに記者会見に出席した際、「香港がんばれ」と書かれたシャツは「問題ない」との認識を示しながらも、「選手がんばれ」に修正したほうがよいと述べた。
香港マラソンは昨年、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の影響で開催されなかった。
(翻訳編集・張哲)
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