ペロシ米下院議長、2022年選挙出馬を明言せず

2021/10/26
更新: 2021/10/26

ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)は24日放送の報道番組に出演した際、2022年の下院議員選挙に出馬するかどうかの質問に対して明言を避けた。

81歳のペロシ下院議長は、カリフォルニア州サンフランシスコなどを選挙区とし、11回当選を果たす民主党のベテラン議員。24日に出演したCNNの「ステート・オブ・ザ・ユニオン」で、司会者から2022年の下院議員選挙に出馬する予定について聞かれると、「今ここで発表すると思いますか」と言葉を濁した。そして、「まず家族と話し合うでしょう」と付け加えた。

6月のMSNBCのインタビューでは、引退について「タイミングに応じて人は決定を下すもの」「誰かの意向に従わなくてもいいのです」と明言を避けた。

ペロシ氏は2007年から11年と、19年から21年まで下院議長を務めている。以前、議長職は2期以上務めないと表明しており、議長職の任期が終われば議員職からも離れるとの見方が広がっている。

民主党の下院議員の中には、若手に手綱を渡すよう公言する議員もいる。社会主義者のアレクサンドリア・オカシオ・コルテス議員はそのひとり。昨年、新しいリーダーシップが必要だとメディアに語った。

米国の中間選挙では、政権与党が敗北を喫するとされている。事実、40年代のルーズベルト大統領の時代以降、中間選挙の結果はすべて与党の敗北で終わっている。このため、「新旋風」の必要性を説く民主党の下院議員たちは、2022年の中間選挙で過半数を維持できないのではないかと不安を抱える。いっぽう、共和党は、わずか5議席を増やせば、下院での優勢を奪還することができる。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。