中国黒竜江省、園児約100人が集団食中毒、沈黙するメディアに市民が怒り

2021/11/01
更新: 2021/11/01

中国メディアによると、10月29日、黒竜江省ハルビン市阿城区の第二幼稚園で100人近くの園児が集団食中毒になったと報じた。この出来事を報じたのは1社だけだった。

この事件を取り上げた「財新網」の報道によると、同幼稚園は10月19日、「園児の全員早退」を保護者に緊急連絡した。

帰宅後、下痢や嘔吐、発熱などの症状が見られる園児が続出した。保護者は子供から「当日、多数の園児が園内ですでに発症していた」ことを知ったという。

同メディアの記者が入手した黒竜江省保健当局の10月21日付発行文書によると、「21日午前4時時点では、入院治療中の子供は84人。専門家はこれを『感染性下痢』だと判断した。原因は調査中」という。

これを受け、ネット上は怒りの声で埋め尽くされた。

「11日も前のことだ。これまでの10日間、他のどのメディアもこの事件について報道していない。幼稚園の事件以上に心が痛んだのは、報道されていないことだ。悲しみと絶望がこみあげてくる」

「感染人数は当局が言うよりもはるかに多く、状況ももっと深刻だ。うちの子供は40度以上の高熱に痙攣、1日30回以上の下痢をしている。ほかに一部の子供は敗血症、脳炎、肺炎、心筋炎、肝臓や腎臓の障害などを引き起こしている。事件から10日以上も経っているが、まだ適切に解決されず、われわれ保護者はその原因すら知らない」

「公立幼稚園で何かが起こると、最初に思いつくのは隠蔽と責任逃避だ」

近年、中国の幼稚園では、幼稚園の教師が「つまようじ」などで園児を刺したりする虐待事件や、園児を狙った殺傷事件が頻発している。

一部のネットユーザーは「この根深い問題はずっと放置されているが、誰も何もしてくれないのか?」

「全世界を見渡しても、なぜこのような事件が頻発するのは中国だけなのか」などと疑問を呈した。

(翻訳編集・李凌)