[ワシントン 15日 ロイター] – バイデン米大統領と中国の習近平国家主席は15日、オンライン形式で会談した。世界が注目する2大経済国の首脳会談で、バイデン氏は世界に対し、両国は衝突を回避する責任を負っていると強調、習氏も2国間協力の強化を訴えた。
会談の冒頭で、バイデン氏は人権と安全保障について率直に話し合うことを望んでいるとの考えを示した。
「米中の指導者として、両国間の競争が意図的かどうかにかかわらず、衝突に発展しないよう図る責任が私たちにはある」と述べた。「純粋な」競争であるべきだとした。
一方、習氏はバイデン氏を「旧友」と呼び、再会を喜んでいると発言。両国が直面する多くの課題を解決するにはコミュニケーションと協力を拡大しなければならないと述べた。
習氏は「世界の2大経済国そして国連安全保障理事会の常任理事国として、中米は意思疎通と協力を強化する必要がある」とした。
今回の会談はバイデン氏が大統領に就任した1月以来、両者が行う最も規模の大きな会談。バイデン氏はインド太平洋地域の人権問題を含む懸案事項を取り上げる考えを表明。「私たちはそれほどフォーマルな関係ではなかったが、よりフォーマルな形で始めるべきだろう」と切り出し、「私たちは全ての国が同じルールで行動する必要があると話してきた」と述べた。
さらに、米中関係は「率直に言って、世界の他の国々にも大きな影響を与えている」との見解を示した。
また、「常識による」ガードレールを設けるなどして、両首脳の関係が露骨な対立に陥らないようにする必要があると主張。人権問題やインド太平洋地域における問題など、米国が懸念する分野に取り組むと表明した。
会談は米東部時間15日午後7時46分(日本時間16日午前9時46分)に始まった。米高官は、バイデン大統領が習主席に責任ある国家として「ルールに従い行動」するよう要請する見込みだと述べている。
中国国営メディアによると、0424GMT(日本時間午後1時24分)に会談は終了した。
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