欧米諸国の議員団が相次いで台湾を訪問し、より緊密な関係を構築している。11月9日の米国議員団の訪問に続き、26日には米下院超党派の議員団が台北の空港に到着した。台湾国防部を訪問するほか、蔡英文総統との面会も予定している。12月初旬にはバルト3国の議員団が台湾を訪問し、台湾政府主催のフォーラムに参加することが予定されている。
米国会議員が訪台、蔡総統とも面会
米議員団は下院退役軍人問題委員会委員長のマーク・タカノ議員が団長を務めるほか、超党派の4議員とその関係者が同行する。一行は19日から日本と韓国の駐留米軍基地などを訪れている。台湾には26日到着し、国防部を訪ね、さらには蔡英文総統と面会して意見交換する。
議員団はタカノ議員ほかコリン・オールレッド議員、エリッサ・スロットキン議員、サラ・ジェイコブス議員、ナンシー・メイス議員からなる。それぞれ退役軍人問題委員会、軍事委員会、外交委員会に所属している。
ロイター通信によると、タカノ議員は蔡総統との会談で、台湾は「善良さのための力」であると例え、強圧的な中国共産党政権とを対比させた。5議員のうち少なくとも2議員は中国大使館から訪台中止要請を受けたと明かしている。
11月9日にも台湾との関係強化を訴えてきたジョン・コーニン米上院議員が団長を務める議員団が訪台し、蔡英文総統と面会したほか国防部やTSMC本社を訪ねた。
親密さ増す台湾EU関係、12月にも議員団訪問
台湾外交部は24日の報道文書で、12月2日から3日に行われる立法院フォーラムに、リトアニアやラトビアなどの議員からなる約10名のEU議員団が参加すると発表した。団長はリトアニア議会マタス・マルデイキス議員が率いるという。
台湾が欧州連合(EU)との交流を強化し、特にリトアニアをはじめとするEU加盟国との関係が温まりつつある時期に計画されたものだ。
リトアニアの首都ビリニュスでは今月18日、台湾代表処が開設した。台湾を「祖国統一」の優先目標に掲げる中共側は強く反発した。ロイター通信などによると、中国はリトアニアへの報復として、貿易関係を断つことなどを検討しているという。
訪米中のリトアニア外相ランズベルギス氏は24日、ロイターの取材に対し、台湾との関係強化に伴う中国での経済的ダメージは「短期的」なものであり、リトアニアとその企業は適応できると述べた。また、欧州はインド太平洋地域への関与を強め、中国の経済的圧力に対処すべきだと連携を呼びかけた。
25日、駐台湾EU商工会は2022年度の提言書を発表し、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の流行に起因する移動規制の緩和を求めた。商工会代表のグジェゴシェフスキー(Filip Grzegorzewski)氏は「EUは引き続き台湾への最大の外国投資家であり続けるとともに、雇用を創出し、台湾の繁栄に貢献していく」とコメントした。
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