米フロリダ州、年金基金の管理取り戻す 民間企業の中国投資を阻止へ

2021/12/22
更新: 2021/12/22

フロリダ州のロン・デサンティス州知事は20日、中国共産党と繋がりのある中国企業への投資を阻止するために、民間資産運用会社から、州の年金基金ポートフォリオの管理を取り戻すよう動き出した。

米紙ワシントン・タイムズによると、同州の行政委員会(SBA)の会議で出された動議では、デサンティス知事は「外部のファンドマネージャーに与えられたすべての委任状投票の権限を取り消す」との考えを示した。知事は、ファンドマネージャーが「州の資金の財務的利益のみを考えて行動する」ことを確保したいとした。

州政府はフロリダ退職金制度の投資について、「州は中国企業にどれほどの資産を保有しているか」を調査するよう指示した。

デサンティス知事は、「大企業はいつも、中国側の言う通りに検閲を行い、謝罪している」と企業の対応を批判した。

知事はまた、中国当局の世界貿易機関(WTO)加盟が「失敗した実験」だと述べ、「我々の国家と経済安全保障を危うくした」と指摘した。

米消費者保護団体「コンシューマーズ・リサーチ(Consumers’ Research)」はこのほど、米国10州の州知事宛てに書簡を送り、資産運用会社ブラックロック(BlackRock)による中国企業への投資リスクを調査するよう求めた。

同団体は2日、ウェブサイト上でブラックロック社に関する「コンシューマー・ワーニング(Consumer Warning)」を公表した。警告は、ブラックロック社は近年中国への投資を拡大しているため、米投資家は知らず知らずのうちに中国当局による人権侵害の共犯者となり、中国の監視機関やスパイ機関の活動に関与する恐れがあると強調した。

コンシューマーズ・リサーチは、ブラックロック社が中国の監視カメラ大手、杭州海康威視(Hikvision)と人工知能(AI)技術企業、科大訊飛(iFlytek)に投資していると確認した。米政府は、中国当局による新疆ウイグル自治区での人権侵害に加担したとして、2社を禁輸措置対象リストに追加した。

(翻訳編集・張哲)