デンマーク議会3日の発表によると、同国のイェッペ・コフォズ外相は中国当局による法輪功弾圧を巡って、「政府は法輪功学習者が逮捕され、虐待を受けていることを非常に懸念している」と答弁した。
同国の法輪功学習者は昨年12月10日、弾圧に関与しているとされる中国当局者のリストを提出した。
議会がウェブサイト上で公開した複数の文書によれば、国際人権デーである12月10日、デンマーク法輪功団体「法輪大法学会」は議会宛てに書簡を送った。
書簡は、中国共産党による迫害が22年以上続く中、デンマークの法輪功学習者は政治家やメディア宛に「何千通ものメールや書簡を送った」と述べた。
「中国共産党の邪悪さは歴史上のいかなる政党とも比べられないものである。この政権の理不尽さをデンマークの各界に伝え、中国共産党政権から距離を置くことを私たちは望む」
書簡には、法輪功学習者の人権を重大に侵害し、学習者を「殺害・拷問した」中国当局者リストが含まれるファイルのリンクが付けられた。デンマークの法輪功学習者は、政府がグローバル人権制裁制度(欧州版マグニツキー法に相当)に基づき、弾圧に加担した中国当局者とその家族に制裁を加えるよう求めた。
法輪功は、法輪大法とも呼ばれる中国の伝統的な修煉法で、「真・善・忍」を基に道徳観の向上を図る。1999年7月に中国で弾圧が始まるまでに7千万人の学習者がいるとされた。その人気に恐怖と嫉妬を感じた当時の江沢民主席は法輪功の活動を禁止した。
書簡では「長い間、中国共産党は法輪大法を根絶しようとしてきた。この独裁政権はデンマーク政府や自由世界の他国の政府に対して、(法輪功などの人権問題について)『密室』での話し合いを要求し、各国政府を弄んでいる」と示した。
コフォズ外相は同月20日、「法輪大法学会が12月10日に提出した書簡を巡り、政府は法輪功学習者の人権侵害問題に関して、どのような立場を取っているのか」との議会外交委員会からの質疑に応えた。
外相は人権団体の報告を引用し、「法輪功学習者への弾圧は依然として続いている。学習者らは恣意的に監視、拘束され、不当判決を受けており、身体的・精神的虐待を受けている」と語った。
「政府は、法輪功学習者が拘束され、虐待を受けているという状況を非常に懸念している。デンマーク政府は他国の政府とともに、宗教的少数派に関して中国側に指摘しており、対話を続けている。政府は、中国の宗教的少数派の人権状況が改善されるよう、引き続き支援を続けていく。これは法輪功学習者の権利にも適用される」と外相は述べた。
コフォズ外相は昨年11月26日に訪中の際、 中国当局による人権侵害問題を巡って「中国の外相と会談した際に提起した」と明かし、デンマーク政府は中国の人権状況を注視していると強調した。
デンマークの法輪功学習者らは過去にも2回、弾圧に加担した中国当局者のリストを政府に提出した。
(翻訳編集・張哲)
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