台湾海峡の緊急事態に備え、緊密に調整している=日米高官

2022/01/21
更新: 2022/01/21

周辺諸国への軍事圧力を強める中国共産党の動きに対し、日米高官は台湾海峡での緊急事態に備え緊密に調整している。富田浩司駐米日本大使が18日、出席したブルッキングス研究所のオンライン会議のなかで明らかにした。

富田氏は日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」を例に挙げ、中国が国際秩序に従うよう望んでいると述べた。しかし「南シナ海や東シナ海などにおける威圧的な行動や、経済・人権に関する多くの措置はこのビジョンに反している」と非難した。

台湾海峡の平和と安定の重要性について日本は声明を数多く出してきたが、「それ(緊急事態)に備えることとは全く別だ」と富田氏は述べ、日米間の調整を含む不測の事態への準備をしていると話した。

同じオンライン会議に出席した在日米国大使館のグリーン臨時代理大使は、中国がインド太平洋地域にもたらす課題と評価を共有する日米は、台湾をめぐる対処の方法についても緊密に調整していると述べた。

今月初めに行われた日米安全保障協議委員会(2プラス2)の会談では、台湾の有事事態の計画に関する議論はなかった。しかし、日米間の同盟関係の重要性を確認し、双方が備えと抑止力を強化するため「大胆な措置」を講じているとオースティン米国防長官は述べた。

会合後に発表された共同声明では、日米両国は台湾海峡の平和と安定の重要性に改めて触れた。さらに「地域の安定を損なう活動を抑止し、必要に応じて対応するために協力する」と強調した。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
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