中国江蘇省、地元当局が支援者2人拘束 「首に鎖つながる母」事件巡り

2022/02/15
更新: 2022/02/15

中国では、江蘇省徐州市で長年、夫らに監禁されていた女性をめぐって、世論の怒りは収まる気配がない。地元当局が女性の支援者2人を拘束したことが明らかになった。

徐州市当局は10日に4度目の声明を公表し、女性の夫を監禁罪の容疑で、他の男女2人を人身売買の罪の疑いで逮捕したと明らかにした。しかし、中国の世論は当局の今までの声明は矛盾しており、当局は依然として事件の真相を隠ぺいしようとしていると強く批判している。

一部の女性ネットユーザーは、徐州市豊県と当局が4度目の声明で言及した女性の出身地、雲南省福貢県に実際に行き、現在、精神病院に収容されている同女性への支援と実地調査を行おうとしていた。

ネットユーザーらは、行方不明者の情報に照らして、女性の身元は当局が示した雲南省の出身者ではなく、20数年前、四川省で行方不明になった当時13歳の少女との見方を示している。世論は、中国当局に対して、豊県の被害女性と四川省の行方不明者の家族にDNA鑑定を行うよう求めている。

米ラジオ・フリー・アジア(RFA)や中国SNS上の情報によると、徐州市豊県では11日、女性支援者2人が地元当局者に携帯電話を奪われ、同日夜に友人らはこの2人と連絡が取れなくなった。12日、友人らは豊県警察当局に連絡し、警察側は2人を拘束したことを認めた。友人は、豊県警察との電話音声をネット上で公開した。

中国当局は13日、世論の沈静化を図るため、SNS微博や微信などで、在米の中国人作家、厳歌苓氏を含む一部のアカウントをブロックし、関連投稿を削除した。同時に、事件を報道する官製メディアのアカウントのコメント機能も停止した。

(翻訳編集・張哲)