西アフリカ、過去最悪の食糧危機に直面 紛争や干ばつで

2022/04/05
更新: 2022/04/05

[ダカール 5日 ロイター] – 西アフリカのブルキナファソやマリなど複数の国は、紛争や干ばつ、ウクライナ戦争による食糧価格の高騰などで過去最悪の食糧危機に直面している。11の国際支援団体が5日、共同声明を発表した。

この地域で飢餓状態の人は約2700万人で、6月までには3800万人に増え、昨年から40%増の過去最高を記録する可能性があるという。

ブルキナファソやマリ、ニジェール、ナイジェリアの一部を含む西アフリカでは、イスラム過激派組織組織による反乱で住民が住居を追われている。これらの国に加えて、チャドでは飢餓が特に深刻化している。

気候変動の影響による洪水や干ばつで農作物の収穫が減少し、食糧不足が発生。ニジェールの2021/21年の穀物生産は前年比39%減少、マリでも15%減少した。

ロシアのウクライナ軍事侵攻による世界的な食糧価格の上昇や貿易の混乱、新型コロナウイルス規制の国境封鎖も影響しているという。

非政府組織(NGO)オックスファムの西・中央アフリカ地域ディレクター、アサラマ・ダワラック・シディ氏は「多くの献金者は、欧州の難民を支援するためにアフリカへの資金援助を削減する可能性があるという」と懸念を示した。

Reuters
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